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【実施報告:8月3日(月)】グローバルビジネスセミナー2026 第1回:なぜ今、東南アジアなのか?

株式会社リバネスは、仙台市の委託を受け、仙台・東北から世界の課題解決に挑むスタートアップを支援する「仙台・東北エクスパンションプログラム(略称:STEP)」を推進しています。

本取り組みの一環として、仙台・東北から海外展開を目指すスタートアップ、新規事業を模索する地域企業等を対象に、グローバルビジネスセミナー2026を8月から開催しています。

このたび、2026年8月3日(月)に、第1回「なぜ今、東南アジアなのか?〜仙台・東北のスタートアップが次の成長市場に挑戦する理由〜」を実施しました。

セミナー概要

++ グローバルビジネスセミナー2026 第1回 ++

日時:2026年8月3日(月)15:00〜16:30
会場:ホテルメトロポリタン仙台 藤(3階)
テーマ:なぜ今、東南アジアなのか? 〜仙台・東北のスタートアップが次の成長市場に挑戦する理由〜
登壇者:
株式会社Helical Fusion 共同創業者/代表取締役CEO 田口 昂哉 氏
株式会社ARK 取締役CTO 竹之下 航洋 氏
株式会社リバネス 代表取締役 グループCEO 丸 幸弘

セミナーレポート

海外展開をもっと近くに捉える

「いつ海外に出るのか」「どの国を選ぶのか」。海外展開を考え始めると、まず市場調査や事業計画づくりに目が向きます。結果として製品やサービスの完成度を高め、十分に準備してから海外へ出ようと考える企業も少なくありません。そこで今回のセミナーでは、フュージョンエネルギーに取り組む株式会社Helical Fusionと、陸上養殖に取り組む株式会社ARKを迎え、それぞれの海外での経験をもとに議論しました。

冒頭、モデレーターを務めたリバネスの丸から提示されたのが「移動距離」「時間距離」「思想距離」という3つの距離です。東京と仙台は物理的には離れていても、新幹線なら約1時間半。距離の捉え方によって、遠さの感覚は変わります。中でも今回のキーワードとなった「思想距離」は、単なる心理的な距離ではありません。新しい技術で何を実現したいのか、どのような課題を解決したいのか。技術やビジョンへの理解度によっても、相手との距離は変わります。物理的には遠くても、自社の技術や目指す未来を理解する相手であれば、一緒に事業をつくるパートナーになり得ます。

 

⸻1.完成するまで待たず、海外との接点をつくる

ディープテックのように研究開発から社会実装まで時間のかかる事業では、製品の完成を待ってから海外との関係づくりを始める必要はありません。

Helical Fusionの田口氏からは、さまざまな国や地域を訪れ、現地の関係者と対話してきた経験が紹介されました。まだフュージョンエネルギーが広く議論されていない地域でも、早い段階から技術や将来像を伝える。丸はこの動きを「思想距離が縮まる」と表現しました。

ARKも創業当初から海外に目を向け、自社の技術がどの地域で必要とされるのかを探ってきました。研究開発や事業開発の途中から海外と接点を持ち、現地で得た反応を事業づくりに取り込んでいます。

⸻2.市場の大きさだけではなく、自社に合う場所を探す

人口や市場規模が大きいからといって、自社がそこで戦いやすいとは限りません。

ARKの竹之下氏からは、事業を進める中で対象とする市場や魚種を見直してきた経験が紹介されました。地域が変われば、食文化や食料事情も変わります。日本では大きな市場になっていなくても、別の国では高い需要があることもあります。また、すでに多くの企業が競争している地域と、新しい技術を必要としている地域では、スタートアップに求められる役割も変わります。

「一番大きな市場はどこか」ではなく、「自社の技術が必要とされる場所はどこか」。思想距離という考え方は、進出先を考える際にも一つの軸になります。

⸻3.現地に行き、人と話しながら仮説を変えていく

今回の議論で繰り返し出てきたのが、「現地に行く」という話でした。

市場データから分かることは多くありますが、自社の技術を話したときに相手がどこに反応するのか、どんな課題を抱えているのかは、実際に会って話してみなければ分からないこともあります。

両社とも、海外で人と会い、現場を見る中で、地域ごとの反応を確かめながら事業を考えてきました。最初の仮説にこだわらず、現地で話して、違えば変える。話が通じる相手が見つかれば、そこから関係を深めていく。そうした動きの中から、自社と思想距離の近い地域やパートナーが見えてきます。

セミナーの最後には、そもそも『国内』『海外』と分けて考えすぎないほうがよい、という話もありました。自社が向き合う課題は世界のどこにあり、誰となら一緒に取り組めるのか。海外展開を特別なものとして構えるのではなく、まず現地に行って話してみる。第1回は、そんなところから海外との距離を縮める機会となりました。

今後のご案内

次回のグローバルビジネスセミナー2026は、2026年9月7日(月)に開催します。

第2回では、「海外展開を、事業成長につなげるには?」をテーマに、金融機関・投資家が海外挑戦をどのように捉えるのかについて考えます。

グローバルビジネスセミナーには、「仙台・東北エクスパンションプログラム(STEP)」の採択企業以外の方もご参加いただけます。研究者、スタートアップ、地域企業、金融機関、行政関係者など、海外展開に関心をお持ちのみなさまのご参加をお待ちしています。

石澤 敏洋

石澤 敏洋/Toshihiro Ishizawa 人材開発事業部/ひとづくり研究センター センター長 経営企画室 2007年東京大学大学院新領域創成科学研究科修了、博士(生命科学)。博士課程在学中に約3年間のインターンシップ期間を経験し、2008年に株式会社リバネス入社。大阪事業所所長、地域開発事業部 部長、戦略開発事業部 部長を経て、2026年5月よりひとづくり研究センター センター長。 テックプランターの概念を用いて各地の研究機関から世界へ羽ばたく研究開発型ベンチャーを創出するための地域エコシステム構築、地域中核企業の新事業創出支援などを手掛ける。 【兼務】株式会社ネストブルー 取締役

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