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【2026/09/07実施報告】海外展開を事業成長につなげる――グローバルビジネスセミナー第2回を開催

株式会社リバネスは仙台市より委託を受け、仙台・東北エリアのスタートアップおよび地域企業における実効的なグローバル事業開発・市場参入を支援する「仙台グローバルスタートアップ・ハブ」を推進しています。
本事業の一環として、2026年9月7日(月)に「グローバルビジネスセミナー2026」第2回を開催しました。今回は「海外展開を、事業成長につなげるには?」をテーマに、株式会社七十七銀行、UntroD Capital Asia Pte. Ltd.、株式会社リバネスの3者が、海外展開の現場で直面する顧客の見極め、現地パートナーとの連携、PoC後の売上・体制・資金回収について議論しました。

 

セミナー概要

グローバルビジネスセミナー2026第2回 概要

日時:2026年9月7日(月)15:00〜16:30
テーマ:海外展開を、事業成長につなげるには?
〜地域金融機関・投資家と考える、海外挑戦の次の一手〜
主催:仙台市
運営:株式会社リバネス

登壇者:
株式会社七十七銀行 執行役員市場国際部長 野村 敦 氏
UntroD Capital Asia Pte. Ltd. 取締役 熊本 大樹 氏
株式会社リバネス 代表取締役グループCEO 丸 幸弘(モデレーター)

海外展開を、事業成長につなげるには?

海外展開を事業成長につなげるには、海外へ行くこと自体を目的にせず、現地での小さな検証を、顧客、パートナー、認証、売上へとつなげていく視点が欠かせません。今回の議論では、国内で事業を完成させてから海外へ進出するのではなく、現地との接点を早くつくり、確かな成果を積み重ねるための具体的な方法が語られました。
丸は、海外展開を国内事業の完成後に進めるのではなく、世界の課題や顧客を起点に事業成長の道筋を描く手段として提示しました。野村氏からは、人口減少下の地域企業の売上を海外で伸ばすため、地域金融機関が現地との接点をつくり伴走する役割について語られました。熊本氏からは、現地で技術が機能する証拠やネットワークの広がりを、投資家が企業価値の向上として見極める視点が示されました。三者の議論を通じて、海外展開を「海外へ行くこと」ではなく、顧客・資金・事業体制を現地で積み上げていくプロセスとして捉える視点が示されました。

 

⸻ 1.  世界の課題を起点に、事業の進め方を組み立てる

「国内で事業を完成させてから海外へ」という順序にとらわれず、早い段階から海外の市場や企業と接点をつくることの重要性が議論されました。丸からは、国内の企業やVCでは評価されにくい技術であっても、海外に明確なニーズがあり、現地の大手企業と組むことで事業化を前に進められる場合があることが、ユーグレナ創業期の実証やマレーシアのPETRONASとのSAF(持続可能な航空燃料)共同事業を例に語られました。野村氏からは、人口減少が進む地域で企業の売上を伸ばすため、地域金融機関自身が海外との接点を持ち、海外ネットワーク等を通じて取引先の海外展開を支える取り組みが、熊本氏からは、日本の地域産業と東南アジアのディープテックをつなぐ投資の実践が紹介され、国内での評価や調達を待つだけではない成長の道筋が示されました。

⸻ 2. 現地視察で確かめるべきは、「真の顧客」

海外展開先を一つに決め打ちせず、規制や産業構造の異なる複数国を見比べながら、自社の技術や製品が生きる市場を見極めていく。そのうえで、現地のアクセラレーター、研究機関、企業など、相談や共創のできる相手との接点を足がかりに、実際に購入を判断する顧客や意思決定者とつながることが重要だという議論が交わされました。野村氏が紹介した地域金融機関の海外ネットワークや、熊本氏が取り組む日本企業とASEANスタートアップの接続も、現地で信頼できる相手と出会い、事業を動かすための基盤となります。PoCの場に技術関係者やメディアを集めるだけでは、事業化に結びつくとは限りません。実際に購入を判断する顧客や意思決定者を巻き込めるかどうかが、売上につながるかの分かれ目になるという、現場に即した議論が交わされました。

⸻ 3. 「使える・つながる・売れる」が、企業価値をつくる

地域金融機関はとしては、ビジネスの実績や売上が見える段階で支援の幅が広がるという現実が、野村氏から語られました。熊本氏からは、グローバルファンドを通じて地域産業と東南アジアのディープテックをつなぐ取り組みが紹介されました。そして丸からは、ディープテック企業の価値向上を捉える視点として下記3点が提示されました。
①特許や技術がその国で実際に機能することの実証、
②ハラル認証の取得などによるネットワーク効果、
③事業計画に基づく確実な売上

議論を通じて、技術の現地実証を起点にネットワークを拡張し、売上や持続的な事業体制へとつなげることが、次の資金獲得や連携を呼び込む基盤になるという道筋が示されました。

 

 

海外展開は、事業が完成してから大きな一歩を踏み出すものとは限りません。現地で話を聞き、小さく試し、技術が機能するか、誰が顧客か、どの認証やパートナーが必要かを確かめる。その一つひとつの確認を売上や事業の仕組みに変えていくことで、海外との接点は事業成長の次の一手になります。今回のセミナーで交わされた実践的な議論が、仙台・東北の企業が世界との接点をつくり、次の一歩を踏み出す力となることを願っています。

今後のご案内

次回のグローバルビジネスセミナー2026は、2026年9月25日(金)にオンライン開催します。

次回第3回目では、「現地に行くと、何が見える?」をテーマに、シンガポールで確かめる市場のリアルについて考えます。

 

グローバルビジネスセミナーでは、研究者、スタートアップ、地域企業、金融機関、行政関係者など、海外展開に関心をお持ちのみなさまのご参加をお待ちしています。

 

 

井上 麻衣

研究者・地域企業・行政など、異なる立場の人々の目線をつなぎ、科学技術の社会実装に向けた関係性づくりに取り組む。国立系研究所で社会基盤やマネジメント領域の分析に従事した後、机上から実装に関わるべくリバネスに入社。現在はテックプランターや地域連携プロジェクトを通じて、研究者や実践者の内側にある想いを拾い上げ、相手に届く言葉へと翻訳し、共感から行動が生まれる仕組みをつくっている。想いある人を起点に、新しい当たり前となる社会システム変革を目指す。

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