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国を越えて未解決の課題と接続することで新たな事業の創出を目指す「Grobal Bridge Program(GBP)」始動

「組織の変革を促し、持続可能なビジネスを創る」をビジョンに掲げ、科学技術戦略と事業戦略という2つの戦略の立案と実行を推進する株式会社リバネスの戦略開発事業部。この度、これまで推進してきた取り組みを体系化・プログラム化し、科学技術・知識をもつ人や企業が、国を越えて未解決の課題と接続することで新たな事業の創出を目指す、Grobal Bridge Program(GBP)を立ち上げました。

日本企業成長の鍵は東南アジア

本プロジェクトでは、歴史・文化的側面と地理的側面から東南アジア地域に注目しています。経済的な停滞と人口減少が止まらない日本において、国という単位で考える事業は縮小以外の未来がないのが実情です。

しかし、日本と東南アジア一体を面で捉えることで、世界人口の約10%(約8億人)のマーケットと、これから最も人口が増えるとされるイスラム文化圏を含む多様な文化・宗教・歴史を有するエリアとなります。2023年に「日本ASEAN友好協力50周年」を迎え、次の50年にむけた相互議論が進むなど親日傾向の強いエリアであり、飛行機で4~8時間程度の距離で時差が2時間以内であることも大きな利点です。
急速な発展に伴う社会変化から都市部と地方との間で発展の不均衡、環境問題を含めた各種の社会課題が顕在化しており、現地の社会課題解決のために事業や研究を進めるチームが多いこともこのエリアの特徴です。

課題解決を通じて、新たな市場を創り出す

経済成長が著しい反面、市場がまだ成熟しておらず、部分的には社会インフラすら整っていないような東南アジア。ここでの事業展開では、調査・マーケティングに基づく、日本で確立したビジネスモデルや販売戦略の横展開は通用しません。行うべきは、「現地の課題解決を通じて、結果として新たな市場を創り出す」ことです。そのために、現地に一次情報を取りにいく姿勢と、現地の法律・ルールを理解し、実行できる仲間を見つけることが非常に重要となります。

リバネスはこれまで、東南アジア6か国(シンガポール、マレーシア、フィリピン、タイ、インドネシア、ベトナム)において、「TECH PLANTER Southeast Asia」を運営し、地域に根ざした課題の解決をビジョンに掲げる研究者・スタートアップが集まるエコシステムを構築してきました。その数は本プロジェクトを立ち上げた2024年8月末時点で、エントリー総数1,631チームに及びます。

またその過程で、各国の政府機関・大学等37機関と連携協定を締結。大学とは教育・研究・創業についての共同プログラムの開発を、政府機関とは日本企業の進出や、現地の製造・事業創出に向けた事業を推進してきました。この全てが、現地で事業創出するための課題を教えてくれるパートナーであり、事業を実行する仲間です。

現地課題解決と事業創出ができる日本企業の底力

既存の主な取り組み実績としては以下があります。

ディープテックツアー for Business
(2017年〜)
現地課題を直接見聞きし、パートナーとなり得る機関と接点を創る視察ツアー。8カ国で31回開催、参加者は116社175名に。
地域中堅・中小企業の事業開発
(2013年度〜)
地域中堅・中小企業が東南アジアのスタートアップとの協業を検討することで現地展開のきっかけを掴む取り組み。優れた技術と既存ビジネスを有する地域中堅企業とって、海外を舞台とした「新たな第二創業」の実現になることを実証。
スタートアップの東南アジア進出支援事業
(2013年度〜)
リバネスが協定を結んだ各機関のサポートを得ながら、現地パートナーとの実証プログラムの創出、MOUや業務提携などの締結、JVの設立や資本提携などの事例を多数生み出している。

これらの取り組みを分析・統合することで新たに打ち出したのが「Grobal Bridge Program」です。2024年12月にはその具体事例と概念の共有に向けたイベントも開催します。

今後、リバネスが培ってきた知識プラットフォームを土台とした、海外展開(特に東南アジアを注力)を希望する日本企業の支援と、日本市場への進出を狙う東南アジア企業の支援を両輪で進めていきます。
私たちが推進するのは、現地機関との課題解決を軸とした共生型ビジネスの創出です。

ー『創業応援(2024年9月号 VOL.35)』掲載記事を基に再構成。

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