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世界市場への挑戦は、大企業だけの特権ではない。どれほど優れた技術や戦略があっても、現地のリアルな課題、独特の商習慣、そして法規制の壁は、机上の空論を容易く打ち砕く。ロボット、素材リサイクルという異なる分野で世界に挑むベンチャー企業、それを支える経済産業省と仙台市のそれぞれの視点から語られるのは、成功の美談だけではない。想定外の壁、現地での劇的なピボット、そして「競争」ではなく「共創」が生み出す新たな勝機――。明日からの海外展開を加速させるための生々しい実践知と、それを支える熱い議論をお届けする。
登壇者:
・経済産業省 通商政策局 貿易振興課 課長補佐 海野 将司 氏
・ugo株式会社 代表取締役 CEO 松井 健 氏
・仙台市 経済局 イノベーション推進部 スタートアップ支援課 鎌倉 宏 氏
・amu株式会社 Co-founder 芦原 昇平 氏
モデレーター:
・株式会社リバネス 研究開発事業部 神藤 拓実
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■「半年で実績を出す」現場主義の宣言
リバネス 神藤 拓実 皆さん、よろしくお願いします。先ほどのベンチャーピッチでは、合計13社の皆さんに熱い発表をいただきました。リバネスでは仙台市事業を受けており、そして経済産業省「グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金事業(以下「GS補助事業」)に採択されたベンチャー企業の皆さんと共に、本気で海外展開に向けて動いています。
冒頭でも少し話が出ましたが、リバネスのポリシーは明確です。「半年間で実績を出す」。これに尽きます。今日ピッチいただいた皆さんも、年度末までには成果が出ます。いや、出します。本セッションのテーマは「即実行!成果にこだわる実践者」。我々がいかにして短期でしっかりと成果を出していくか、その具体的な話をさせていただきたいと思います。
さきほどのピッチを聞いてすぐにポスター交流会で話したい気持ちが逸っているかもしれませんが、ここからの30分で語られる生々しいエピソードを聞いていただいてこそ、次の交流会での会話がより具体的になり、商談の質が変わるはずです。ぜひ、その「種」を持ち帰ってください。
始める前に簡単に自己紹介をさせてください。リバネスの神藤と申します。私もリバネスらしく研究者上がりで、博士号を取って教員を経てから入社しました。私のミッションは「国を超えて科学技術を実装する組織を作ること」。技術がある特定の国だけで使われていては、地球規模の課題解決なんてできませんよね。国やレギュレーションを超えて、その地で技術が実装されていくことに取り組んでいます。
実際、私はめちゃくちゃ現場の人間です。企業さんや研究者さんと一緒に現地に行って実証を行い、体制を作っています。2025年の1年間だけでも、自分が直接関わって締結されたMOUやリリースの件数は、ざっと数えて14-5件ありました。月1件以上のペースで、世界のどこかで何らかの合意形成がなされています。
本日のパネリストは、各事業で採択されている企業の代表者の方々です。仙台市の事業で採択されているamuの芦原さん、その支援者である仙台市の鎌倉さん。そして、昨年の経産省事業からご一緒し、今年はGS補助事業を活用されているugoの松井さん、経済産業省の海野さんです。実践者の生々しいエピソードと、支援者の目線の両面から、制度や枠組みの話も含めて深掘りしていきたいと思います。
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■漁網リサイクルで地域から世界を目指すシードベンチャーの挑戦
神藤 では早速、自己紹介を兼ねて、それぞれの取り組みについて3分程度でお話しいただきましょう。まずはamuの芦原さんからお願いします 。
amu 芦原 昇平 氏 amu株式会社の芦原と申します。よろしくお願いいたします。私は佐賀県生まれで、大学は石川県、卒業後は島根県の海士町という離島に就職し、そこから気仙沼に移住しました。本当に地方を転々としてきた人間です。2023年に仲間と共にamuを立ち上げました。

芦原 昇平 氏(amu株式会社 Co-founder)
私たちがやっているのは、日本全国の漁師さんが使い終わった「漁網」を回収し、リサイクルする事業です。特にナイロン製の漁網を中心に回収し、「ケミカルリサイクル」という手法を用いています。これは、ナイロンの原料である分子構造まで戻す技術で、これによりバージン(新品)と同等の品質のものを作ることができます。バージン同等の素材ができるということは、再び糸を引いて、皆さんが着ているような服やカーペットなどの製品に生まれ変わらせることができるということです。
私たちは回収からリサイクルまで全ての工程を追跡しているので、「これは宮城県でマグロを獲っていた網から作られました」「どこの町で加工されました」といった背景のストーリーまで一緒に伝えることができます。単に「環境にいいリサイクル製品ですよ」というだけでなく、そのモノ自体の背景に興味を持ってもらうことにチャレンジしています。
この「漁網」ですが、世界的に見ても海洋プラスチック問題の大きな一部を占めています。しかも、海洋プラスチックの約59%、約6割が東南アジア由来と言われており、いずれは東南アジアに行かなければならないと考えていました。ただ、ネットで調べても「どこの漁獲が多いか」といった統計データは出るものの、現地のリアルな情報は入ってきません。一方で、世界中を見渡しても漁網リサイクルのプレイヤーは少しずつ出てきていますが、アジアでのプレイヤーはまだ確固たるポジションとして確立されていない。そこに勝機を見出して、東南アジアへの進出を決断しました。
この10月、11月の2ヶ月間で3回マレーシアに渡航しました。ここで得られた一番の成果は、リバネスさんの伴走支援が本当にありがたかったということです。私たちはまだシード期と言われる段階ですが、事業仮説から一緒に考え、「だったらあそことこういう話をしたらいいんじゃないか」「次はこういう作戦で行こう」と戦略を練るところまで共にやっていただきました。
現地では政府機関や研究者の方を紹介していただき、「この地域は漁業が盛んだよ」といった一次情報を得ることができましたし、実際に現地で漁網のリサイクルをしている会社も紹介していただきました。また、現地のイベントで東南アジアの高校生たちにプロダクトを触ってもらった時の反応がものすごく良くて。「え、これ本当に漁網からできてるの? どこで買えるの?」と目を輝かせてくれて、可能性を強く実感できた現場でした。
神藤 あの高校生たちの反応、すごく良かったですよね。日本だと「へえ、すごいね」くらいの反応が多いんですが、向こうでは「本当にこれがTシャツになってるの? サングラスになってるの?」と食いつきが違いました。彼らが普段手に取っている素材とのクオリティの差もあるのかもしれませんが、あの熱量はすごかった。そういうところからも現地との繋がりが生まれていく予感がしました。
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■グローバルスタートアップ都市を目指す仙台市が描く支援
神藤 では続いて、仙台市の鎌倉さん。amuさんをはじめ、先ほどピッチされた皆さんは仙台市の事業として活動されています。支援者の目線でどう取り組まれているか、自己紹介を兼ねてお願いします 。
仙台市 鎌倉 宏 氏 仙台市役所の鎌倉と申します。私は今、スタートアップ支援課というところに所属していますが、前職では民間の商社に長くいた経験があり、行政職員としては少し変わった経歴を持っています。令和5年4月に入庁し、今の課に配属されました。
今年度は「仙台グローバルスタートアップハブ」を立ち上げ、リバネスさんに業務を委託して伴走支援を行っています。仙台市では、「大学発の革新的技術(ディープテック)の創出・育成」と「社会課題解決型(ソーシャルインパクト)スタートアップの支援」の2本柱で取り組んでいます。特に最近は東北大学さんが非常に勢いがあることもあり、ディープテック支援には力を入れています。

鎌倉 宏 氏(仙台市 経済局 イノベーション推進部)
震災直後の早い時期から起業支援に力を注いできた仙台市では、東北各地でのスタートアップ支援が盛り上がる中で、支援拠点を集約したいという想いがあり、今年3月に「仙台スタートアップスタジオ」を開設しました。コワーキングスペースやイベントスペースを備え、スタートアップの方々が根付く空間を作っています。さらに、内閣府の「グローバル拠点都市」に選出されたことを受け、ここをベースに海外展開支援を加速させています。
今年度は初めて「DATERISE!」というグローバルカンファレンスを開催し、国内外から2000人以上の方に参加いただきました。そうした中で、仙台・東北の企業が海外へ出ていくための「仙台・東北エクスパンションプログラムSTEP」を実施し、今日ピッチした皆さんの海外展開をリバネスさんと共に伴走支援しています。行政だけでなく、産学官金の皆さんと連携しながら、グローバル展開を加速していきたいと考えています。
神藤 ありがとうございます。単に企業を送り出すだけでなく、拠点を使ったセミナーなどの支援もされていますよね。ugoの松井さんにも登壇いただいた全7回のセミナー、内容はすごく濃くて勉強になるものばかりでした 。
鎌倉 そうですね、松井さんにも登壇いただきました。初回にリバネス代表の丸さんにお話しいただいた回などは、東北の起業家の皆さんにとってもかなり刺激的な内容でした 。
神藤 中身は有料級のコンテンツでしたね。リバネスとしても、こうして一緒に活動することで、既に海外で活動されているノウハウを持ったベンチャーが集まってきています。そうした「先輩」をすぐに呼べる環境自体が、仙台市のエコシステムになりつつあります。
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■ロボット技術を輸出産業にするアジア戦略と国の後押し
神藤 では続いて、ugoの松井さん、お願いします。
ugo 松井 健 氏 ugo株式会社 代表の松井です。私たちは「業務DXロボット」を開発しています。身近な環境で働く移動型ロボットを、自社の国内工場で製造しています。

松井 健 氏(ugo株式会社 代表取締役 CEO)
モデルとしては2つありまして、一つは「人型(ヒューマノイド)ロボット」。これは主に警備業務で使われています。オフィスや商業施設、空港などで、人の2倍、3倍の時間、つまり1日20時間稼働し、AIと連携して案内や異常検知を行っています。
もう一つは点検ロボット「ugo mini」です。最大の特徴は、この頭の上にある「ちょんまげ」のようなポールが伸びると180cmまで達することです。この先端にカメラとセンサーが付いていて、高い場所にあるアナログメーターやパイプを見て、日々記録し、異常があれば現場に通知します。これにより、社会インフラの点検自動化や、災害時の遠隔確認などを実現しています。
今回、海外展開にあたってシンガポールとマレーシア、そして台湾に進出しています。あえて欧米ではなくアジアを選んだ背景には、これから産業が伸びていくアジア市場で、早い段階からパートナーを作っておくことが、日本企業にとって非常に重要だと考えたからです。
私たちは、ロボットをもっと普及させよう、標準化しようという政府のロボット戦略・AI戦略に沿って活動しています。これを日本だけで閉じるのではなく、日本の「少子高齢化」という課題先進国で培ったノウハウを、海外へ「輸出産業」として展開していく。これが日本の勝ち筋だと考えています。
特にアジアでは政府主導でDXやロボット活用が進んでおり、そこにいち早くリレーションを作って入り込むことが重要です。今回はリバネスさんにご支援いただき、経産省のGS補助事業にも採択いただき、市場創出に取り組んでいます。
神藤 ありがとうございます。後ほど詳しくお聞きします。では最後に、経済産業省の海野さん。「グローバルサウス」という言葉を国としてどう捉えているのか、背景も含めてお願いします。
経済産業省 海野 将司 氏 経済産業省 貿易振興課の海野です。「躍進するグローバルサウスとの共創」というテーマでお話しします。これまでの経歴で、中小企業やスタートアップ振興の観点から、パートナーシップ構築宣言の起草やLPS(投資事業有限責任組合)の海外展開比率の規制緩和などに取り組んできましたが、今回は特にGS補助事業についてです。

海野 将司 氏(経済産業省 通商政策局 貿易振興課)
まず重要なキーワードは「競争」ではなく「共創」です。中国や欧州、アメリカなど多くの国がグローバルサウス市場を攻めていますが、日本が受け入れられる方向性は「押し付け」ではなく、現地の課題を「共に解決する」姿勢にあります。
なぜ今、グローバルサウスなのか。理由は大きく3つあります。一つは、経済成長。非常に強い市場ポテンシャルを持っています。二つ目は、経済安全保障。半導体や重要鉱物のサプライチェーンにおいて、特定の国への依存による偏りを是正し、供給源を強靭化する必要があります。三つ目は、国際秩序形成の鍵。国連などでの発言力を増している彼らに対し、日本がこれまでどれだけ貢献してきたかが問われています。最近の国際会議のニュースなどを見ていても、日本にお世話になったからこそ支持してくれる国々があることがわかります。まさに日本が積み上げてきた信頼が効いてくる場面です。
この補助金は、大型実証(上限40億円)、小規模実証(上限5億円)、FS(フィージビリティスタディ)(上限1億円)とかなり規模の大きなものです。単に「海外へ行けばいい」というバラマキではなく、日本の勝ち筋がある分野、例えばGX(グリーントランスフォーメーション)、DX、経済安全保障といった国策に合致する分野に戦略的に投資しています。例えば、マレーシアにおけるアンモニア専焼のガスタービンや、パラオでのブロックチェーンを用いた金融システム、ベトナムでの半導体後工程など、国として意義のあるプロジェクトを支援しています。
日本企業が現地でビジネスを行うことで、現地の課題解決に貢献し、Win-Winの関係を築く。そうしたプロジェクトが外交上の架け橋となり、日本のプレゼンスを高めることにも繋がると確信しています。
神藤 ありがとうございます。海野さんのお話を聞いて、リバネスのアプローチと非常に親和性が高いと感じました。例えばマレーシアの40代くらいの経営者と話すと、子供の頃にマハティール首相の「ルックイースト政策」を見て育っているんですね。日本へのリスペクトがあるタイミングで、現地の課題を共に解決する「共創」の姿勢。これこそが成功の鍵ですね。

神藤 拓実 (株式会社リバネス 研究開発事業部)
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■「海外展開はまだ早い」は思い込み? シード期 vs シリーズA
神藤 ここからは少し生々しい話を聞いていきたいと思います。特にamuの芦原さんとugoの松井さんに伺いたいのが、「どのタイミングで海外展開を考えるべきか?」という点です。創業からの年数も異なりますが、振り返ってみてどう感じますか。
芦原 これは難しい質問ですね。正直なところ、今回の仙台市事業への応募も、別のメンバーが「東南アジアも見といた方がいいよね」と言って応募して受かった後に「芦原、行ってこい」みたいな状態だったんです(笑)。私自身としては、「まだ早いんじゃないか」と思っていました。
国内事業の構想自体もまだ安定していないシード期でしたから。しかし、実際にリバネスさんと一緒に現地に行き、事業仮説を一緒に考えてもらう中で、考えが変わりました。現地での活動が逆に自分たちの事業の核を固めることにも繋がり、「意外とシード期でもいけるのではないか」というのが今の実感です。現地で走りながら、日本での戦略にもフィードバックできる部分が多々ありました。

松井 私は明確で、「プロダクトがある程度形になったらすぐに行くべき」だと思っています。スタートアップで言えばシリーズAやプレAのあたりですね。その理由は、海外に行くと話が早いんです。プロダクトの実物があると、「じゃあすぐ試したい」「これいくら?」と具体的な商談に進みます。逆にプロダクトがないと、カタログだけの話になってしまい、機会損失になります。
そもそも「海外展開すべきか」という問いに対しては、市場規模で考えれば明らかです。アメリカ、ヨーロッパ、アジアを合わせると日本の約8倍の市場があると言われています。日本だけで営業する労力と、海外を含めてやる労力を考えれば、ポテンシャルは圧倒的に海外の方が大きい。だから、プロダクトができたらもう海外にいくべき、というのが私の結論です。
神藤 なるほど。プロダクトがあれば、現地のマーケットに合わせて改良していけるわけですから、早い段階の方がアジャストしやすいという利点もありますね。
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■ 現地で掴んだ「まさか」のピボットと勝機
神藤 次に聞きたいのが「初期仮説 vs 現実」です。行く前に考えていたことと、実際に行ってみてどうだったか。ギャップや発見について教えてください。
芦原 実は初期仮説は、リバネスの丸さんから「お前らの事業ならこうだろ!」と半ば強引に提案されたものでして(笑)。「現地のことをよく知ってる方が言うなら」と、半信半疑で行ってみたというのが正直なところです。
当初は、現地の日本企業へのCSR活動としての提案をメインに考えていました。しかし、実際に動いてみると、当初想定していなかった繋がりから、現地の漁網リサイクル企業とのMOUに繋がりそうな話が出てきました。「当初のシナリオ通りにはいかない」けれど、「動いているうちに別の形での繋がりが生まれ、そこから本質的な事業の道が拓けた」というのがリアルな感想です。

松井 私たちもギャップは大きかったですね。当初はシンガポールに展開しました。「物価も人件費も高いから、ロボットへのニーズも高いだろう」という仮説でした 。しかし実際に行ってみると、彼らが求めているのはロボットよりも監視カメラやAIなどの固定設備だったんです。「あれ、意外とロボットじゃないな」と。
さらに、「データセンターの点検ニーズがあるはずだ」と仮説を立てていたのですが、シンガポールにはもう土地がなく、新しいデータセンターや発電所が作れない。なんと、それらは隣のマレーシアに作って、そこから電気を引いていると聞いたんです。そこで「じゃあマレーシアだ!」となり、すぐに隣のジョホールバルへ向かいました。行ってみると、まさに経済特区が開発されているタイミングで、かつてのマハティール首相のルックイースト政策の影響もあり、日本へのリスペクトが非常に強い。「ここなら入り込める」と直感しました。現地に行かなければ、この市場構造の変化やリアルな商流には気づけませんでしたね。シンガポールはヘルスケアにすごく力を入れていて、病院でのロボット活用ニーズがあるなど、現地に行かないと見えないニーズもありました。
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■国・自治体が描く海外展開を後押しする仕組み
神藤 現地でのピボットの重要性がよくわかりました。最後に、こうした企業の動きを支援する立場として、政策や制度の観点からどう見ているか伺います。鎌倉さん、いかがですか。
鎌倉 我々が支援するディープテック企業にとって、国内市場だけでは不十分です。早い段階で海外展開を視野に入れてほしいと考えています。ただ「行ってこい」と言うだけでなく、どうやって行かせるかが重要です。以前から海外展示会への出展支援を行っています。
今回出展に加えて、リバネスさんのような専門家に伴走してもらい、確度の高いマッチングを行う施策を実施しています。まずは行ってみる、そして現地で揉まれる経験を積めるような環境を、行政として整えていきたいですね。
神藤 実はリバネスの社内で「マッチング」という言葉は禁止ワードに近いくらいなんです(笑)。単に引き合わせるだけではビジネスに発展していきません。ビジネスとしての蓋然性を高めることにコミットしていきたいです 。海野さん、補助金の観点からはどうですか。
海野 まず補助金は、アイデアが良いものであれば採択しますので、ぜひ応募してほしいです。年2回程度の公募を想定していますが、半年待っていたら世の中が変わってしまいます。「今」を逃さずチャレンジしてください 。
ただ、採択されても失敗例としてあるのが、「現地の法規制を知らなかった」「実証のための物が置けなかった」というケースです。これは不幸です。そうならないためにも、事前のFS(や、現地パートナーとの連携が非常に重要になります。我々のGS補助事業は、今、1546億円という多額の予算要求をして国会で審議されています。日本の技術が現地に受け入れられ、共に課題を解決するプロジェクトを国として全力で応援します。

神藤 ありがとうございます。最後に一つだけ。先ほどのピッチにもありましたが、あるベンチャー企業は、リバネスと一緒にマレーシアに行って、たまたま出会った1社とすごいスピードで話がまとまったんです。実はその相手企業は、以前リバネスが開催したセミナーに来てくれていた企業でした。「これ、合うよね」と繋いだら一気に進んだ。
このように、リバネス自身がプレイヤーとして現地に入り込み、偶然も必然も含めた出会いを成果に変えています。今回集まっていただいた皆さんの間でも、新たな化学反応が起きることを期待しています。
本日は、「実践」こそが次なる展開を生む鍵であることを、登壇者の皆さんが証明してくれました。ありがとうございました。
