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【2025/10/23実施報告】東南アジア共創型グローバルビジネスセミナー第5弾を実施

株式会社リバネスは仙台市の委託を受け、仙台・東北から世界の課題解決に挑むスタートアップを支援する「仙台・東北エクスパンションプログラム(略称:STEP)」を推進しています。本取り組みの一環として、仙台・東北から海外展開を目指すスタートアップ、新規事業を模索する地域企業の方々に対して、グローバルビジネスセミナーを(「グローバル展開の先駆者に学ぶ!」シリーズ)を8月から12月にかけて全7回開催しています。

セミナー概要

第5回:グローバルビジネスセミナー
日時:2025年10月23日(木)16:00-17:00
場所:アーバンネット仙台中央ビル 4F/カンファレンスルームB
タイトル:研究機関との連携により現地エビデンスを得る
主催:仙台市、運営:株式会社リバネス
特別講演:プラチナバイオ株式会社 Director, Asia Region 伊丹 秀彰 氏
モデレータ:株式会社リバネス グループ開発事業本部 部長 上野 裕子

「現地文化への適応」と「組織のグローバルマインド醸成」で切り拓く海外展開

プラチナバイオ株式会社 Director, Asia Region 伊丹 秀彰 氏に登壇いただき、ゲノム編集とバイオDX技術を起点にしたグローバル展開の軌跡から重要なポイントを学びました。①ハラル文化圏での先端技術の浸透」、②「日本から」の固定観念を打破するマインドセット変革、③技術と課題に応じた市場での並行展開、という3つの視点で実践的な知見を得ました。

⸻ 1. 現地で学ぶハラルと段階的アプローチ

ムスリム文化への対応は、マレーシアの現地訪問を行うことで、初めて理解できることが多かった。そのため、技術導入は段階的に進めた。ゲノム編集への心理的ハードルを考慮し、まずはパーム産業への技術提供から着手。その上で、将来の食品展開(アレルギー低減卵など)を見据え、ハラル認証取得の検討を進めている。

 

⸻ 2. 「なぜ日本から?」固定観念の打破

最も苦労したのは「まずは日本から」という社員の意識改革だった。マレーシアからのインターン生の受け入れや海外出張同行を徹底し、海外との協働を「日常」化。次第に、社内の雰囲気が大きく変わり、海外に目を向けることが当たり前になった。社会課題解決が目的であり、その場所は日本である必要はないという、グローバルな視点を醸成した。

 

⸻ 3. 現地課題に基づき、並行して事業を進める

海外展開は「アジアの次が北米」ではなく、同時並行で行う。藻類事業は気候が適した東南アジア、アレルギー低減卵は市場受容性の高い北米と、技術と現地の課題に応じて最適な市場を同時に開拓している。また、東南アジアではゲノム編集の基本的な説明から始める必要がある一方で、欧米では技術を前提とした具体的な応用やコストの話になるため、ビジネスモデルや話し方を変える必要がある。

 

創業時からのグローバルな視点と、それを支える具体的な戦略が示された実践的な回でした。特に、技術の導入に際し、現地の文化や規制、そして何より社内の意識改革に取り組む姿勢は、海外展開を目指すすべての企業にとって大きな刺激となりました。

次回参加のご案内

11月8日(土)の第6回では、株式会社イノカ CEO 高倉 葉太 氏をお招きし、「子会社をつくると何が変わるのか?」をテーマに講演いただきます。

リバネスは、スタートアップが現地のリアルな課題と向き合い、ビジネスと研究を融合させながら成長するプロセスを全力で支援します。「ディープテックの力で世界を変える」挑戦に加わりたいディープテックスタートアップの皆さま、ご参加をお待ちしています。

 

*本プログラムにエントリーするスタートアップ企業以外の方も自由にご参加いただけます。

研究者の方、民間企業の方、行政関係者の方も奮ってご参加ください。

申し込みは下記ページよりご登録ください。

今後の予定

第6回  第7回 
日時 11月8日(土) 10:00-11:00
フォレスト仙台
11月19日(水)16:00-17:00
アーバンネット
仙台中央ビル
目的 子会社をつくると何が変わるのか 現地で連携仮説をぶつけた相手との連携を進める
ゲスト 株式会社イノカ
CEO 高倉 葉太
株式会社セカンドハート 代表取締役CEO 石田 幸広

【本件に関するお問合せ】
株式会社リバネス (担当 井上麻衣、齊藤)
TEL:03-5227-4198   E-mail:[email protected]

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